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ワクスタ

ワクスタとは

「今に見てろ!」という想いが、努力するきっかけになった。 内定ゼロの就活生だった私が、自分の会社を設立するまでの話。

Category | 起業家

2018.6.1

高野美菜子さん
株式会社ナチュラルリンク代表取締役。
同志社大学商学部 2004年卒業。新卒時は中小企業向けのコンサル会社へ。2009年「企業の女性活躍推進サポート事業」として株式会社ナチュラルリンクを設立。関西を中心に100社以上の女性活躍推進コンサルティングに携わる。「Independentに生きる働く女性のインタビュー掲載サイト:Woo!(ウー)」運営
https://woo-site.com

大学は自主的に学ぶ場。だからこそ、貪欲な人がたくさんいる場所に飛び込む方が、面白い。

大学の進学先・専攻をきめたきっかけはなんですか?

英語を勉強するのが高校時代から好きで、海外に行くことにも興味がありました。なので大学も「国際関係学部」や「英文科」に進みたかったのですが……。どこの大学も偏差値が高く自分の実力では難しそうだと感じ、もう少し枠を広げて進学先を考えようと思うようになりました。

とにかく「国際」というキーワードを勉強できる学部を調べていた時、たまたま同志社大学の商学部で「国際金融」という科目を見つけたんです。「おぉ!国際だ!」と思い、何を勉強するかもよく調べぬまま、イメージでその学部を受けることを決めました。

大学で最も印象に残った授業は何ですか?

ゼミです! 人事労務管理を研究するゼミに所属していました。
高校生までは、ひたすら先生の話を聞く授業しか受けていなかったからでしょうかね。内容そのものというより、「毎回担当グループが調査内容をプレゼンして、他のゼミ生の質問に答える」という授業のやり方がとても印象に残っています。

ゼミの発表では、確か教科書があって、1章は1班、2章は2班、と担当が決まっており、担当する範囲について各班(5〜6人)で事前に調べてきた上で発表し、ゼミ生から質問が来たらそれに答えるという形式でした。
人事労務管理のゼミだったので、社員の給料はどんな風に決まるのか、職能給と職務給はどう違うのか…等を調べて発表していました。

ゼミ生の中には賢い人も多くて。毎回鋭い質問が飛んできたり、質問に対してうまく答えることができないことも多かったですね。一方、私はめちゃくちゃあがり症で、人前で話すというだけで声は震えるわ、頭は真っ白になるわ……いつもわなわなしていた気がします(笑)。

先生に「この答えは?」と聞かれて答えるのではなく、「人に的確に伝えるスキル」や「物事を多面的に見る力」が必要とされる点が、高校の勉強とは違いますよね。

それから、何を勉強するかも大事ですが、「誰と出会うか」もとても大事だと思います。
そういった意味では、決して学歴が全てではないですが、ある程度勉強しないと入れない大学にいったほうが、人生に貪欲で前向きで自己肯定感の高い人と出会う確率が高い気がします。

就活は失恋の連続。それでも前に進めたのは、「今に見てろ」の精神だった。

就活の時にも、国際関連の仕事を目指そうと考えていましたか?

考えていませんでした(笑)。大学に入って、英語がぺらぺらな帰国子女の存在を目の当たりにし、私の英語なんてとても通用しないと思ったので、はなから諦めていたんですよね。

卒業後は中小企業コンサルに入られたそうですが、なぜですか?

その会社しか内定がもらえなかったからです(笑)。100社くらいうけて、1社しか受かりませんでした。

周りは名だたる大手企業にいくつも内定をもらっていたのに、私は内定がゼロ。周りの友人よりも努力して数をあたっているはずなのに、なんでみんなこんなに要領よく内定をもらえるのだろうと思った時、とても悔しくなって。それまでは「適当に仕事をして結婚して辞めればいいか」と心の何処かで思っていましたが、その時に人生のギアが入ったんですよね。

その1社は、最後に残っていた面接で。自分の素で唯一勝負した会社でした。
「何がやりたいか、この会社でどんな仕事がしたいかなんて、全然わからない。自己分析をしたけど、自分のことが全くわからない。でも、ぽんぽん内定をもらっている友人を見ていると、こんなに努力している自分が情けなくて悔しくて。今に見てろ、5年後10年後、あいつすごいことになってる! と言われるくらい、成長したい。だから、どんな仕事でも頑張って、周りの3倍は成長出来るようにしたい!」と泣きそうになりながら伝えたら、内定を頂きました。

起業したきっかけは?

唯一内定をもらった会社に入ってからは中小企業の経営者に向けて研修やコンサルティングを受注する営業をしていました。

でも、26歳のある日、得意先の経営者の方から「君は僕に、御社のビジョンは?とか、目標は?と聞いてくるけれど、じゃあ自分は将来どうしたいの?」と聞かれて。
新入社員の時に一瞬だけ「社長ってかっこいいなー私もなってみたいなー」と思っていたことを思い出して、「社長になりたい」と答えたんです。
でも、それに対して何か自分で動くことは何もしてなかったんです。するとその方に「じゃあ社長になりたいなど軽々しく口にするな、本当にしたいなら、今この瞬間やるかやらないか決めろ!」と言われてしまって。咄嗟に「やる!」と答え、そこから起業しようと本格的に意識し始めました。

起業しようと決めて事業内容を模索していた当時はまだ出産をきっかけに辞める女性が多くて、「もっと女性に長く働き続けてほしいのに」と悩んでいる経営者が多かったんです。一方現場で働く女性も「本当は働き続けたいけれど前例が無いから無理だ」と思っている人が多い。
両者のギャップを解決できれば、世の中にとって良いのでは?と思い、ノウハウ等は何もなかったのですが、その事業をスタートすることに決めました。

ここまで努力できてきたのは、大学時代に出会った友人の影響が大きいと思います。
就活の時に「今に見てろ!」と思ったこともそう。それに、久しぶりにあった大学の友人が、仕事を頑張っていたり、栄転して東京で活躍する様子を見たりして、すごく刺激を受けるんですよ。

学ぶことは、自分の世界を広げること!変わりゆく時代の中で、自分の考えを支える武器を身に着ける。

勉強って、人生において何の役に立つと思いますか?

学ぶことが何に役立つかというより、「何のために学ぶか」の「何のために」とい う目的の部分を、自分で深くしっかり考えることが大切だと思います。
そう簡単に答えは出ないと思いますが、目的の部分が少しずつでもイメージできていけば、今目の前の勉強を頑張ることにも意味が出て、面白くなっていくと思います。

例えば「将来は安定した職につきたい」という思いがある。
「じゃあ自分にとっての安定ってなんだろう?」「なんで自分は安定したいと思うんだろう?」そう掘り下げて。
すると「幼少期の体験から、私は家族との時間や家族が幸せである状態を大切にし続けたいのだ」ということが見えてくる。
じゃあ、家族を大事にできる生き方をするには、何が必要なのだろう? それには、いつでもどこでも仕事ができるITのスキルが必要なのかもしれない、じゃあITのスキルを実践的に学べる学校に入りたい、その為には、数学や英語をしっかり勉強しないといけない……というような発展のさせ方ですね。

目的は「親元を離れたい」とか「大学デビューしたい」とか、なんでもいいんです。何のために学ぶのかが自分の中で繋がった時、初めて「学ぶことは将来に役立つ」と腑に落ち、勉強を頑張ることができると思います。

ちなみに私は「15年もピアノを習っていて、いまさらピアノで大学に行かず勉強でいくと宣言したからには、それなりに頑張らねば、親にも周囲にも示しがつかない(多分一生なんやかんや言われ続ける……)」という、後ろ向きな目的で頑張っていた部分もあるんですけどね(笑)。

もう一度高校時代に戻れるとしたら、どんな大学を目指しますか?

100%、海外(英語圏)の大学を受けますね。

最近夫がアメリカに出張に行っていたり、将来はアメリカと日本の行ったり来たり生活もいいなーと言っているのを見るんです。後者が実現したら、私も日本を飛び出して仕事をすることになるかもしれないですよね。
あの時に諦めてしまったことが、実現すると思うとやりたいことがどんどん浮かんできます。

これからの時代は、英語は必須になりますし、価値観の違う世界でも自分を確立できれば、たとえどれだけAIが進化した時代になっても、周囲から必要とされる人間でいられると思うんです。

自分よりも若い世代の人たちに期待していることは何ですか?

「常識を鵜呑みにせず、自分で考えて決めて進むこと」ですね。期待している…というか、そうすると、人生は絶対面白くなると伝えたいです。
世間の常識というのは、多くの人がその行動をとってそういう考え方をしているというだけであって、
正しいわけではないと思います。

皐月 彩

ライター
皐月 彩

日本大学芸術学部映画学科 2017年卒。 エジプト出身。円谷プロダクション製作の『ウルトラマンジード』の仕上げ進行スタッフを経て、現在はフリーランスの脚本家として映画・アニメ・ドラマの制作にかかわる。

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